高濃度ビタミンC点滴

高濃度ビタミンC点滴とは?

高濃度ビタミンC点滴は、もともとは、がん治療の代替療法としてアメリカで研究開発された治療法です。

高濃度ビタミンC点滴1バイアル(20ml)中に含まれるビタミンCは10gで、レモン500個分に相当します。1-3バイアル(レモン500-1500個分に相当)の高濃度ビタミンCを血管に直接注入することで、直接体の各器官にビタミンCを届けることができ、身体の健康に繋げるための治療法です。

ビタミンCは、コラーゲン生成促進やメラニン生成抑制などの作用を持つため、がん治療として以外にも、美容・美白効果、疲れ、免疫力向上に対する効果が着目されています。

ビタミンCとは?

私たち人間は、身体の中でビタミンCを作ることが出来ません。また、水溶性(水に溶けやすく)であることから、経口摂取をしても、体内に吸収されるビタミンCはわずかであり、尿として排泄されてしまいます。さらに、ビタミンCは、加齢や、疲れ・ストレス、喫煙、紫外線で破壊されやすい成分です。そのため、現代人は、ビタミンCを体内に蓄積しにくい環境に晒されていると言えます。

1日当たりのビタミンCの摂取推奨量は0.1g100mg)とされていますが、高濃度ビタミンC点滴では10gから50gの高濃度のビタミンCを投与します。内服では摂取することができない高濃度のビタミンCを点滴投与することで、ビタミンCを酸化させることなく血液中の濃度が急激に上がるため、美肌、老化予防、疲労回復、免疫力向上などの効果に期待ができます。

当院が使用する「DAEHAN NEW PHARM社」のビタミンC製剤

当院では、防腐剤無添加の韓国「DAEHAN NEW PHARM社」のビタミンC製剤(10g/20ml)を使用しています。

国産のビタミンC点滴製剤の中には防腐剤が添加されているものがあり、点滴で大量に摂取する危険もあります。「DAEHAN NEW PHARM社」の薬剤は、高濃度ビタミンC(アスコルビン酸)を行っている多くの医師に支持されています。

ほかの薬・注射との違い

シナール内服薬との違いは?

病院でよく処方されるシナールというビタミンCのお薬があります。シナール1錠に含まれているビタミンCは200mgであり、通常は1日3錠から6錠を内服することが多いと思います。仮に、1日3回内服した場合、総量で600mg(0.6g)ですので、点滴治療(ビタミンC 10g / 1バイアル )が、いかに濃度が高く、効率よく摂取できるかわかります

美白効果として白玉注射とどちらがいいか??

それぞれ効能が異なります。肌のハリ向上、免疫力アップやアンチエイジングなら、高濃度ビタミンC点滴がオススメです。美白やデトックスなら、白玉点滴の効果が期待できますが、2剤を組み合わせることが最も効果的です。

高濃度ビタミンC点滴の効果

①美肌(しわ、たるみ予防、ニキビやシミの予防)

コラーゲン生成によるしわやたるみの予防・改善

コラーゲンの生成作用があるため、肌の張りが増し、しわやたるみの予防につながります。

メラニン生成抑制によるシミ予防・改善

しみの元であるメラニンに対しても、生成を抑制する効果があるため、シミの予防や改善に効果があります。夏の日焼け後に、美白肌を取り戻すにも効果的です。

抗酸化作用による皮脂分泌の抑制

ビタミンCがもつ抗酸化作用により、皮脂が抑制されます。それにより、ニキビができやすい肌にも非常に効果的です。繰り返す、にきび肌、毛穴の詰まりでお悩みの方は、ケミカルピーリングと組み合わせることで肌質改善に期待でき、ニキビができにくくなると同時に、毛穴も目立ちにくくなってきます。

②老化予防

老化には、活性酸素が細胞にダメージを与える「酸化」が強い影響を与えています。ビタミンCは強い抗酸化力を持つため、活性酸素を除去し、多くの生理機能と遺伝子レベルに作用し、細胞の寿命を延ばし、老化を遅らせる効果に期待できます。

③疲労回復

疲労を起こすのは活性酸素による酸化ストレスで、神経細胞が破壊されるからであると考えられています。運動や、ストレス、紫外線に当たるなどで、活性酸素が発生し、体内の持つ抗酸化の働き以上に増えてしまうと、細胞や筋肉にダメージが蓄積し、それが疲労につながります。抗酸化作用のあるビタミンCが血中に増えることで、疲労・倦怠感の回復に効果があります。

④免疫力向上

ビタミンCは、白血球の機能を高める作用を持ちます。白血球は、体内に侵入した最近やウイルスなどの病原体を死滅させ、病気に罹りにくくするための免疫機能を持ちます。ビタミンCが不足すると、白血球の機能が低下し、免疫力低下に繋がり、病気にかかりやすくなります。

⑤がん予防

抗酸化作用はがん細胞の発生予防につながるとされています。また、超高濃度のビタミンCは、抗がん作用のあるインターフェロンの生成を促すため、がん治療に効果的であるという研究が進められています。

当院での高濃度ビタミンC点滴の流れ

STEP

問診

初回投与を希望される場合、どのような目的で点滴を希望されるかを伺います。

STEP

診察・検査

高濃度ビタミンC点滴を受けられる場合、初回のみ必ず採血を行い、G6PDという特殊な採血を調べます(自費)。G6PDとは、赤血球にある酵素で、稀ではありますが、これが欠損している方の場合本治療を行うと、溶血発作を起こす可能性があります。日本人のG6PD酵素の異常症の頻度調査では0.1%ほどと諸外国に比べて低頻度と言われています。この検査でこの酵素が遺伝的に欠損している方の場合は、25mg以上の高濃度ビタミンC点滴を受けることができません。

STEP

点滴

1週間前後で採血結果が戻ってきます。G6PD遺伝子に問題ないことが分かれば、その後点滴投与が可能となります。採血を行うのは初回のみです。

接種頻度について

高濃度ビタミンC点滴は、1~4週間に1回程度、月2,3回の頻度での施術をお勧めしています。ただ血中濃度を安定させるためには、1~2週間に1回のペースでお受け頂くことをオススメします。点滴の時間は1回30分~60分ほど。ビタミンC濃度により点滴時間が異なります。

治療した当日から入浴や軽い運動は可能です。その他、施術に際して気になることがございましたら、お気軽にご質問下さい。

※空腹時に受けると冷汗、めまい、動悸などを引き起こすことがありますので、点滴前に軽い食事を済ませて下さい。

高濃度ビタミンC点滴が受けられない方

16歳未満の方

G6PD欠損(低下)症の方[遺伝子検査]

妊娠されている方(妊娠の可能性がある方も含む)

授乳中の方

心不全、重症な不整脈がある方

腎不全、透析中の方

栄養状態が特に悪い方

腹水、高度の浮腫、低栄養、脱水症状の方

ビタミンCに過敏な方

副作用について

ビタミンC点滴はそこまでの副作用はでません。口渇、頭痛、吐き気、眠気などが起こる場合があります。